路地の角の神様

路地の角の神様

主な神様: 土地公
毎日通る路地の角に、小さな祠がある。高さは膝ほど、幅は両腕を広げたくらい。線香立てには今朝誰かが供えたばかりの三本の香が細く煙を出し、祭壇には菊の花と、半分食べかけのような饅頭が置かれている。台湾を歩けば、こういう祠に必ず出会う。二万以上あると言われる土地公の祠は、この島で最も密度の高い信仰の形だ。 周の時代、張福徳という税吏がいた。律義で、民に対して温かく、無理な取り立てをしない役人として知られていた。特に権力を持つわけでもなく、特に財を成すわけでもなく、ただ真っ当に生きた人だった。 ある冬の日、張福徳は道端で一人の少女の遺体を見つけた。貧しい身なりで、寒さの中で息絶えていた。周りに誰もいなかった。彼は持っていた官服を脱ぎ、その体をそっと包んだ。厳寒の風が吹いていた。官服は彼の職の証であり、身分の証だった。それを迷わず脱いだ。 少女の霊は天へ昇り、その行いを申し立てた。天は張福徳を「土地を守る神」に任じた。大きな廟でなくていい。地面に近いところで、その土地に生きる人を見守る——そういう神だ。 毎月二日と十六日、台湾の商人たちは土地公に参拝する。年の初めの参拝を「頭牙」、年末を「尾牙」と呼ぶ。尾牙の日には社員に向けてご馳走を振る舞う習慣があり、今も企業の忘年会として生きている。祠の前を通るとき、台湾の人はなんとなく頭を下げる。特別な用事がなくても。ただ、いつもそこにいてくれる存在に、挨拶するように。
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