詳細紹介
緑ターラ真言「オン・ターレー・トゥッターレー・トゥレー・スワーハー」はチベット仏教で最も人気のある真言の一つです。緑ターラは観世音菩薩の慈悲の涙の化身であり、すべての仏母の筆頭とされ、「迅速な救済」で名高いとされています。信者が誠心をもって真言を唱えると、緑ターラがたちまち現れて守護してくださると信じられています。
緑ターラの起源
伝説によると、観世音菩薩がポタラ山から衆生の苦しみを見つめていた際、慈悲の涙を絶えず流しました。左目から落ちた涙が緑ターラとなり、右目の涙が白ターラとなりました。緑ターラは「行動する慈悲」を象徴しています。右足を前に伸ばした半跏座の姿勢は、常に立ち上がって衆生を救う準備ができていることを表し、受動的に待つのではなく能動的かつ迅速に助けの呼びかけに応えることを示しています。肌はエメラルドグリーンで、活力と能動的なエネルギーを表しています。右手は与願印(手のひらを外に向ける)を結び、左手は青い蓮華を持ち、全身から慈悲の光を放っています。
真言の分析
- オン:宇宙の原初音。仏の身・口・意の三密を表します。
- ターレー:「解放する者」の意。ターラが衆生を輪廻の海から救うことを表します。
- トゥッターレー:「すべての恐怖を払う」の意。ターラが八大恐怖――獅子の難(傲慢)、象の難(無知)、火の難(怒り)、蛇の難(嫉妬)、盗賊の難(邪見)、枷の難(欲望)、洪水の難(執着)、鬼魔の難(疑い)を除くことを表します。
- トゥレー:「すべての成就を与える」の意。ターラが世俗的にも超越的にも成就を授けることを表します。
- スワーハー:「円満成就」の意。真言の結びの音節で、祈りの完全な成就を表します。
唱える功徳
緑ターラ真言を唱える功徳には、恐怖と不安の払拭、災難と事故からの守護、旅の安全、智慧と功徳の増大、修行の障害の除去、ターラの加護と守りを受けることなどがあります。チベット仏教の伝統では、緑ターラは特に女性の守護者とされています。妊娠中に唱えれば母子を守り、夫婦間の困難な時に唱えれば正しい判断をする智慧が与えられるとされます。
修行の方法
- 簡単な修行:毎日108遍(数珠一周)、または7の倍数(7、21遍など)を唱えます。
- 完全な修行:帰依と菩提心の発心から始め、頭上に緑ターラが光を放って加持してくださる姿を観想し、真言を唱え、最後に功徳を回向します。
- 特別な機会:恐れや不安を感じた時、旅に出る前、難しい決断に直面した時、他者のために祈る時。
台湾での普及
チベット仏教の台湾での広まりとともに、緑ターラ信仰はますます人気が高まっています。台湾各地のチベット仏教センター(直貢カギュ、カルマカギュ、ゲルク派のセンターなど)が定期的に緑ターラ法会と灌頂を開催しています。漢伝仏教の修行者の中にも緑ターラ真言を唱え始め、日課に取り入れている方が増えています。緑ターラの優しく慈悲深いイメージと「迅速な救済」の特質は、台湾の女性修行者に特に愛されています。