詳細紹介
大晦日の午後、路地じゅうに紙をはがす音が響きます。新しい春聯を貼る前に、去年のものをきれいにはがす。一年はこの動作から始まります。
桃の板から赤い紙へ
春聯の前身は「桃符(タオフー)」といい、門の両脇に掛ける二枚の桃の木の板でした。板には門神である神荼と鬱塁の名が書かれていました。桃の木には邪気を払う力があるとされ、門神が不浄なものを防ぐと考えられていたのです。のちに赤い紙に吉祥の言葉を書くようになり、桃符は春聯へと姿を変えました。王安石が「新桃をもって旧符に換う」と詠んだのは、この入れ替えのことです。
貼り方の決まり
ここを間違える人が最も多いところです。
● 上聯は右、下聯は左——門の外から向かって見た方向が基準で、内側に立った向きではありません。
● 上下の見分け方:最後の一字の声調を聞きます。上聯は仄声(下がる音)、下聯は平声(平らな音)で終わります。
● 横批は右から左に書くため、上聯が右になります。
● 「福」の字の逆さ貼りには議論があります。玄関の福は伝統的には逆さにしません。逆さにするのは米びつや戸棚など、内側の場所です。玄関で逆さにすると「福が入る前に倒れた」と読まれてしまうためです。
貼る場所
● 玄関の両脇:春聯そのもの。
● まぐさの上:横批。
● 扉の中央:「福」または「春」の一文字。
● 米びつ、冷蔵庫、車:「満」「春」「発」などの小さな紙。
● 台所:「五味調和」がよく見られます。
貼る時期とはがす時期
大晦日当日が一般的で、その前夜に貼る家もあります。日が暮れてから貼るのは避けます。夜に貼った春聯は効かないという言い伝えがあるためです。はがした日のうちに新しいものを貼り、門口を一晩空けたままにはしません。
はがす時期は地域によって異なります。元宵節(旧暦一月十五日)まで残す地域もあれば、自然に落ちるまでそのままにする地域もあります。台湾の多くの家庭は翌年の大晦日に新しいものを貼るときにはがすので、春聯は一年間掛かったままになります。
それでも貼り続ける理由
印刷された春聯はとうに主流になり、年末のスーパーには何列も並びます。それでも書道家の前に行列ができるのは、その紙に書かれるのがその家の「今年ほしいもの」だからです。商店は財を、受験生のいる家は合格を、引っ越したばかりの家は落ち着いた暮らしを願います。門口の二行は、近所の人にも読める大きさで書かれた、その家の一年の願いなのです。